プログラマーの強い味方! 快適作業を実現するキーボードおすすめ7モデル

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エンジニアに最適なキーボード選びとおすすめ製品

プログラミングや長文の作業を得意なエンジニアにとって、入力環境を整えることは生産性の向上に直結します。そのカギとなるのがキーボードの選択です。適切なキーボードさえあれば、一日中コーディングしていても疲れを感じることなく、手が動きっぷりも良くなります。しかしその一方で、キーボードが自分に合っていないと、頻繁なミスタイプに悩まされたり、手首が痛くなったりと、作業がストレスフルなものになってしまいます。

そこで本記事では、キーボード選びで確認すべきポイントをわかりやすく解説するとともに、プログラミングなどエンジニアの作業に最適なおすすめキーボードを7製品紹介します。自分に合ったキーボードを見つけて作業環境を改善し、生産性をしっかりと高められるようお手伝いいたします。

目次

キーボード選びのチェックポイント

エンジニア向けキーボードを選ぶ際のポイントを4つご紹介します。

1. キー配列の種類を確認する

キー配列とは、キーボード上のキーがどのように配置されているかを示す規格のことです。プログラミングに最適なのは「QWERTY配列」と呼ばれる英語配列です。QWERTY配列はアルファベットの並び順が「QWERTY」から始まることから名づけられました。英語入力に最適化されているため、プログラミングのコーディングを入力するのに適しています。

日本語配列よりも英語配列の方がプログラミングには向いているのは間違いありませんが、日頃から使い慣れていない人は最初の慣れが大変かもしれません。英語配列に慣れるのに時間がかかる場合は、ソフトウェアで日本語配列のようにアレンジすることもできますが、その分入力しづらくなるデメリットもあります。しっかりとした英語配列に慣れることをおすすめします。

また、キーボードはテンキーの有無でフルサイズとテンキーレス(TKL)に分かれます。テンキーがなくてもプログラミングには問題ありませんが、数値入力の多い業務では便利です。コンパクトさとデスクスペースの確保を優先するかを考えましょう。さらにコンパクトさを極めた60%サイズや70%サイズのキーボードも存在します。これらは本当に狭いデスクスペースにおすすめですが、キーが小さくなるためタッチタイピングが困難になるデメリットがあります。フルキーボードに比べると指の小さい方が扱いやすいといったメリットもあります。

2. スイッチの種類とその特徴を理解する

キーボードの快適さを最も左右するのがスイッチの種類です。長時間キーボードを使い続けると手が疲れてきますが、打鍵感の良いスイッチなら疲労は軽減されます。スイッチには大きく分けて以下の3種類があります。

リニアスイッチ

リニアスイッチは打鍵の重さが一定で、「サラサラ」とスムーズな打鍵感が味わえます。キートップを押し込む際の抵抗がフラットなので、キーを最後まで押し込まなくても入力できるのが特徴です。打鍵時の突き上げがないため、長時間の入力でも手が疲れづらいのが最大のメリットです。また入力ミスも少なくなる傾向にあります。

一方で、キーの押し応えがなく底突き感がないため、確実に入力できたかわかりづらいというデメリットもあります。しかしプログラミングなどの文字入力ではリニアスイッチが人気で、Cherry MX Redなどがよく使われています。

タクタイルスイッチ

タクタイルスイッチはキー中間で「トン」と押し応えがあり、確実に打鍵できたことが分かります。ゲーミングやタイピングが得意な人におすすめで、視認性が高いこともあいまって、キーの押し間違いを防ぐことができます。リニアスイッチよりもしっかりとした打鍵感があるのが特徴です。

Cherry MX BrownやKailh Box Brownが代表的で、リニアスイッチに比べるとやや重めの打鍵感になります。構造的にリニアスイッチよりも入力の遅れが生じやすいデメリットもあります。

クリッキースイッチ

クリッキースイッチは「カチャッ」と打鍵音が大きいのが特徴で、リニアスイッチのようにサラサラした打鍵感はありません。Cherry MX BlueやKailh Box Whiteなどがその代表格です。キーを押し込んだことをはっきりと感じられるのが魅力です。しかし、打鍵音が大きすぎてオフィス環境などで周りに迷惑がかかる可能性もあるので注意が必要です。

さらにスイッチには耐久性もあり、メーカーによって大きく異なります。CherryストリームやKailhといった高耐久スイッチを採用しているキーボードがおすすめです。

3. 有線と無線のメリット・デメリットを理解する

キーボードにはケーブルでPCに接続する有線タイプと、ワイヤレスで接続する無線タイプがあります。それぞれメリットデメリットがあるので、自分の用途やライフスタイルに合わせて使い分けましょう。

有線キーボードのメリット・デメリット

有線キーボードのメリットは、電池の交換が不要で、ケーブル1本でラクにデバイスの切り替えができることです。特にゲーミングでは操作の遅延が極力ない低レイテンシーが求められるため、プロゲーマーの多くが有線キーボードを使用しています。

一方で、ケーブルの取り回しが面倒だと感じる人も多くいます。そこでケーブル部分を本体とソルダリングで固定した「soldered(ソルダリング)モデル」がおすすめです。うっかり引っ張ってもケーブルがなれにくくなっています。

無線キーボードのメリット・デメリット

無線キーボードはケーブルがないことから、デスクスペースをすっきりと確保できます。位置を選ばずデバイスを自由に動かせるのも大きな利点です。ただし、電池の残量に気をつける必要があり、無線のためレイテンシーがやや発生しやすいのがデメリット。ブルートゥース接続は電波干渉を受けやすいため、2.4GHz独自の電波を使うモデルを選ぶことをおすすめします。

4. 快適な打ち心地を実現する機能にも注目

キーボード選びでは、キー配列・スイッチ・接続方式だけでなく、以下のようなその他の機能にも注目しましょう。

Nキーロールオーバー

一度に複数キーを押しても、全ての入力を認識してくれる機能です。プログラミングではコードを入力する際に頻繁に複数キーを同時に打つ必要があるため、この機能は非常に重要です。Nキーごとの対応数が10以上あれば問題ありません。

マクロ機能

キーボードに一連の入力内容をプログラムしておき、ショートカットキーで自動で入力できるマクロ機能つきモデルもあります。プログラミングでは頻繁に同じ書式のコードを入力する機会が多いため、マクロ機能があると大変便利です。

バックライト

夜間のプログラミングでも視認性を確保できるバックライト付きのキーボードがおすすめです。単色だけでなく、キーごとに発色を変えられるRGBフルカラーのバックライトを搭載したモデルも人気です。視覚的にも美しく、カスタマイズ性に富んでいるのが魅力です。

ソフトウェア制御可能

専用のキーボードソフトウェアとリンクし、キーの入れ替えやマクロ設定、バックライトの変更などカスタマイズができるモデルも多数あります。付属のソフトウェアが使いやすいかどうかもチェックするとよいでしょう。

省スペース形状

キーボードの角を丸くしたり、手の平と腕との流れに合わせて本体形状を工夫するなど、手首への負担を軽減する設計が施されているモデルもあり、快適な入力環境を実現できます。

静音設計

オフィスなど打鍵音が気になる環境では、キートップの形状やスイッチの構造を工夫して打鍵音を抑えられるよう設計された静音仕様のキーボードがおすすめです。狭い作業スペースで隣の人に気を使う必要がなくなります。

このようにさまざまな機能が搭載されたキーボードがあるので、ご自身の用途に合わせて機能の有無や使いやすさをチェックしましょう。

おすすめエンジニア向けキーボード7選

ここからは、上記のポイントを押さえたおすすめの7製品をご紹介します。

1. FILCOマジェスタッチ2

プロフェッショナルユーザー向けに開発された、信頼のFILCOブランドのキーボードです。フルサイズながらスリムな設計で、キーピッチが19mmと広く、プログラミングなどの文字入力に最適化されています。キースイッチにはメーカー純正の高耐久Cherry MXスイッチを採用。タイピングの正確性と快適さを両立させることに成功しています。

静電容量無放電方式(RS極性切替方式)により、静電気の発生を抑え、メカニカルキーボードならではのカシャカシャ音を大幅に軽減。配線も余分にありません。単色のホワイトLEDバックライトを搭載しているものの、ゲーミングならではのカラフルな発光は控えめです。

高機能なソフトウェアを用意しているわけではありませんが、マクロ機能ももちろん搭載されています。豊富なキートップ交換用も販売されており、自分好みにカスタマイズしやすいのも魅力です。重厚なボディで手元の高級感があり、日本語版もラインナップされています。書斎からオフィスまで、幅広いシーンで活躍できる逸品です。

2. Logicool G913 TKL

ゲーミンググレードの機能性能を手に入れつつ、コンパクトなテンキーレスタイプのモデル。アルミ製の一体型ボディにロジクールGL タクタイルスイッチを搭載し、ゲーミングでの使用にも問題ない快適な入力フィールを実現しています。タクタイルスイッチですが、打鍵音の音量は控えめ。メカニカルならではの心地よい打鍵感を堪能できます。

ウィルスプロテクト機能を搭載し、接続先のデバイスを守れるのもメリット。さらに高い防塵防滴性能があり、生活環境に強いのが特長です。有線と無線の両対応で、1.5mのケーブル付属と、LIGHTSPEED無線テクノロジーを搭載しているので、状況に応じて接続方式を使い分けられます。ロジクールGHUBソフトウェアに対応しており、RGB発光カラーのカスタマイズなどが可能です。

テンキーレスのコンパクトサイズながら、様々な機能を搭載した高スペックモデル。ゲーミングでの利用はもちろん、プログラミングや文字入力といったエンジニア業務にも最適な一台と言えるでしょう。

3. Keychron K8

アルミ合金を使ったボディが高級感を醸し出すメカニカルキーボードです。テンキーレスのコンパクトサイズでありながら、優れた耐久性を発揮します。タイプライターのような上品な雰囲気も漂うおしゃれなデザインが人気の理由の一つです。

キースイッチにはMac/Windowsデュアル用に最適化されたガトーロン社のVA87Mスイッチを採用。抑揚のある打鍵フィールとクリアな打鍵音が特徴で、快適な文字入力を実現しています。また、キーキャップの側面にはRGBイルミネーションを搭載。ホワイトバックライトでソフトな発光を生み出し、夜間の作業でも視認性に優れています。

静音設計が施されているのも高ポイント。キースイッチの形状を工夫することで打鍵音を抑え、周囲に気を使うことなく入力作業に没頭できます。コンパクトサイズながら、フルキーピッチを採用しているため、手が大きめの人でもストレスなく入力可能です。

さらに無線接続とケーブル接続の両対応で、自由度が高いのも魅力。Bluetoothで最大3台のデバイスと同期できるので、複数のPC/タブレット/スマホを使い分けられます。付属の専用ソフトウェアで、キーのリマップやマクロ設定も可能です。スマホ・タブレットだけでなく携帯ゲーム機とも接続可能です。ストレスなくキーボードをいつでもどこでも使えます。

プログラミングはもちろん、動画編集、ドキュメント作成など、デスクトップ作業におけるあらゆるシーンで活躍するコストパフォーマンスに優れたコンパクトモデルと言えるでしょう。

4. hhkb professional hybrid

かつてキーボードの老舗メーカー「PFU」から発売された伝説のキーボード”hhkb”の最新モデルです。60%コンパクトサイズながら、プログラミングなどの文字入力に最適化された高機能キーボードです。hhkb独自のキースイッチ「ハイブリッドキーモジュール」を搭載しており、適度なキーストロークと軽い打鍵感が特徴です。

キー自体は日本語配列ですが、キーマッピングをカスタマイズすれば英語配列として使用可能。さらにキー入れ替えも公式で対応しています。「CTRL」と「CAPSLOCKキー」の位置を入れ替えるといった、プログラミングに適したカスタマイズも可能です。

手に馴染むようにデザインされたキートップを採用しており、長時間の文字入力も疲れを感じづらいと高評価です。静音設計でオフィス環境でも使用しやすいのが魅力。専用のドライバソフトでキーカスタマイズが行え、プログラミングに最適な設定に調整できます。

無線接続はなく、USBケーブル接続のみとなりますが、soldered(ソルダリング)モデルなのでケーブル抜けには強く、安心して使えます。持ち運びにも便利なコンパクトサイズで、圧倒的な人気を誇るプログラミングに特化したキーボードです。

5. Ducky One 2 RGB TKL

Ducky Channelの人気を博す、高性能メカニカルキーボードの最新モデルです。アルミニウム合金フレームを採用し、高い剛性と安定感を備えた頑丈な作りとなっています。デザインはシンプルでスタイリッシュな印象ながら、テンキーレスの小型サイズで移動時の携帯性にも優れています。

キースイッチには赤軸のCherryMX Redを採用し、スムーズで疲れ知らずのリニア方式を実現。プログラマーにも好まれる打鍵フィールとなっています。さらにダブルショット成形により高い耐久性を発揮し、長期間の使用でも摩耗しづらい強固なキートップを実現しています。Nキーロールオーバーを全キーで対応するなど、プログラミングの要求にもきっちり応えています。

Ducky特有のバックライトをグレードアップしたRGBフルカラーバックライトを搭載。全ての単一キーにおいて、1670万色にもおよぶカラーリングが可能で、ゲーミングでの視認性を格段に向上させました。さらに専用のドライバソフトをプリインストールして高度なカスタマイズにも対応しています。

プログラミングでの高い機能性と、ゲーマーにも愛されるスタイリッシュなデザインの両立を果たした、海外勢にも高い評価を得る一台です。

6. GANSS ガンス FORCE68RGB

コストパフォーマンスに優れたメカニカルキーボードです。価格は手頃ながら、バックライトから静音設計、Nキーロールオーバー、マクロ機能に加え、ソフトウェアでのカスタマイズ性まで備えた高機能モデルとなっています。

65%コンパクトサイズでありながら、ホームポジションから手の届く範囲にキーが全て配置されたコンパクトレイアウト。モバイルでの利用にも最適なサイズ感です。

打鍵感に優れたKailhスイッチを搭載していますが、スイッチの種類は赤軸のリニアタイプ。滑らかで疲れにくいリニアスムーズな打鍵フィールを実現しているのが大きな特徴です。打鍵音も静かなうえ、両面発光のダブルショットキーキャップを採用しています。

無線・有線接続の両対応で、2.4GHzの無線規格を採用しているので電波障害の心配がありません。さらにホストを切り替えられるマルチデバイス接続にも対応しています。ケーブル接続部分はsoldered仕様で、抜け落ちにくい確かな作りとなっています。

付属のソフトウェア次第でキーマッピング変更やマクロ設定、バックライトのRGB発色調整なども可能。カスタマイズ性が非常に高いのが魅力のひとつです。ゲーミングには向いていませんが、機能性を考えるとコストパフォーマンスは非常に優秀です。

7. Happy Hacking Keyboard Professional HYBRID 白

「hhkb」ブランドの上位モデルとなる「Professional HYBRID」シリーズのホワイトカラーバージョンです。本体色は白で、背面部はアルミ製の削り出しボディを採用するなど、ワンランク上のスペックとデザインを備えています。

キースイッチはhhkb独自の「ハイブリッドキーモジュール」を搭載しており、シャープな打ち応えと高い安定感のある打鍵フィールを実現しています。静音設計もあり、静かな環境でもストレスなく長時間のプログラミングが可能です。

コンパクトボディーながらレイアウトを工夫して全キーを手の届く範囲に配置。ホームポジションを動かすことなく快適に操作できます。 専用ドライバーソフトでキー配列の入れ替えや機能の割り当て変更も可能で、プログラミング作業に特化したカスタマイズが行えます。

有線のUSB接続のみの対応ですが、ソルダリング加工によりケーブルの抜け落ちを防止。さらにキーボードからのケーブルを引き出す向きを自由に変更可能なrotre機能付きです。

hhkbならではのミニマルなデザインと上質な質感をそのままに、白いボディカラーで高級感をプラス。手頃な価格ながら本物の品質を手に入れられる一台と言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたか? 今回は、キーボード選びのポイントとその理由、そしておすすめのエンジニア向けキーボード7製品をご紹介しました。

プログラミングなどの文字入力作業に適したキー配列やスイッチの種類、有線か無線かの接続方式、そして入力の快適性を高める各種機能など、様々な観点からチェックすべき項目があります。しかしながら、一番大切なのは「自分に合っているかどうか」です。

キーボードは長時間にわたって使い続けるツールですから、決して手を抜いて選んではいけません。自分のライフスタイルやワークスタイルに合わせて、しっくりとマッチする一台を選ぶことが何より大切です。

記事でご紹介したおすすめモデルの中には、高価な本格派から手頃なコストパフォーマンスモデルまで幅広くラインナップしています。ぜひ、自分にピッタリの一台を見つけて作業効率を上げ、日々のプログラミング作業をより快適で納得のいくものにしていってください。生産性の向上は、あなたの可能性を無限に広げてくれるはずです。

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